<   2016年 08月 ( 16 )   > この月の画像一覧

健保連愛知連合会の患者向け広告記事は何と公益社団法人愛知県柔道整復師会の協力のもと作成したという

 私は今まで、健保組合等の保険者が広報誌面で「柔道整復師のかかり方」とか「整骨院の施術について」などという書面内容について、疑義照会や内容の確認などを行い、問題のある広報・広告を指摘してきたところである。今般、健康保険組合連合会愛知連合会が作成した2枚の書面内容につき、内容に多くの問題点があることを会員の先生からご連絡をいただいた。これを受け、公益社団全柔協として書面をもって照会したところである。
※照会文書書面を参考までに掲載する。
                                   全柔協専発0829第1号
                                   平成28年8月29日

健康保険組合連合会愛知連合会 御中
                               公益社団法人全国柔整鍼灸協会
                                 理 事   上 田 孝 之

           健康保険組合連合会愛知連合会が患者宛てに送付した
           広告に関する問題点の指摘について(照会)

 私ども公益社団法人全国柔整鍼灸協会(以下、「当方」という。)は、柔道整復師の施術者団体として全国に4,000人の会員を擁する、単一団体としては最大規模の施術者団体です。
さて、本年7月中旬頃より、接骨院・整骨院に通院中の患者さんに対し、健康保険組合連合会愛知連合会(以下、「貴連合会」という。)が作成した広告書面が送付されている実態を把握したところです。当該広告の内容を当方で確認した結果、患者さんが接骨院・整骨院で柔道整復師の施術を受けることを抑制・委縮させるのではないかという疑念を持たれる記載が随所に認められることから、下記のとおり、当方の当該広告書面に対する疑念や問題点を解説して申し述べるとともに、当方からのそれぞれの指摘事項について貴連合会の基本的なスタンス又は反論・弁明等を求めますので、対応方よろしくお願いいたします。
 なお、ご多忙のところ誠に恐れ入りますが、ご回答にあたっては何卒書面にて重ねてお願いいたします(返信用封筒を同封いたしました)。

                       記

1.「接骨院・整骨院にかかるときに注意してほしいこと」に関する問題点の指摘
(1)「安心な接骨院・整骨院」の記載内容について
 本項目に「その他厚生労働大臣が指定する事項」とありますが、その詳  細がないため、患者さんが判断できず、不要な誤解を与えてしまう可能性があります。
(2)「不適切な接骨院・整骨院」の記載内容について
①看板や広告に肩こり・冷え性・神経痛・整体・カイロ・マッサージ・背骨矯正・骨盤矯正・小顔矯正などと表記しているとありますが、鍼灸院・あん摩マッサージ指圧師の施術院、その他自費による施術院が併設されている業態があることを全く想定されていない記載であることから、併設された施術所による広告や看板が」あたかも全部不適切であるかのように患者さんに誤解されてしまう可能性があります。
②本来施術所の看板・広告・内装掲示物などの指導及び監督業務は、保健   所等の行政機関の業務であり、一健保組合連合会である貴連合会があたかも自分たちの業務範囲であるかのような誤解を与える広告書面を患者さんに送付するのは職務越権行為ではありませんか。このことについて明確な回答を求めます。
③そもそも患者さんにとって、安心できる接骨院・整骨院は単に法令や広告制限事項が遵守されているかどうかではなく、患者さんの症状に着目したうえで、その症状に関して適宜適切な問診・検査・説明・施術があるかどうかです。これでは、患者さんにとって「安心できる」のではなく、患者さんの接骨院・整骨院に通院する医療選択の自由の権利行使を単に制限・抑制したいという思惑のある貴連合会や第三者(保険者等)にとっての「安心できる」項目ではありませんか。

2.「健康保険証が使える場合と使えない場合があります」に関する問題点の指摘
(1)使える場合の項目について
「急性または亜急性の、打撲・ねんざ・肉離れ(挫傷)・骨折・ひび(不全骨折)・脱臼」とありますが、患者さんにとっては分かりにくいものです。医科学的及び厚生労働省保険局の通知通達上、患者さん自身では判断できないことが多いものと思われます。
(2)使えない場合の項目について
①「単なる加齢からの痛み」とありますが、患者さんのなかには過剰な負荷のかかる動作をしてしまい、その結果捻挫や挫傷等の負傷をした場合も「以前はこんなことはなかったのに、加齢の所為だ」と思い込んでいる場合が多く、そうした患者さんに誤解を与えてしまう可能性がきわめて高いのです。
②「スポーツなどによる肉体疲労からの回復目的」とありますが「スポーツなどによる」という文言が記載されていると、あたかもスポーツなどを行った後に出現した症状すべてが「肉体疲労が原因ではないか」との誤解を与えてしまう可能性があります。実際、スポーツ活動等身体に過負荷が加わる運動を行った後の筋肉痛について、乳酸が溜まったことによる筋肉疲労とする見解がある反面、筋繊維の一部が微細な断裂を起こしたことによる炎症所見が原因という見解もあることから、そのような医科学的知識のない患者さんは筋肉疲労なのか筋挫傷なのかが自己判断できません。誤った自己判断をした結果、治療が遅れる場合もしばしば見受けられるところです。
③「関節炎などの痛み」とありますが、膠原病や自己免疫疾患など内科的な疾患だけでなく、過負荷のかかる動作により関節や関節周囲の軟部組織を損傷した場合(主に関節捻挫や筋挫傷など)でも関節に炎症所見が現れることがしばしばあるため、関節炎などの痛みという記載は、関節捻挫や筋挫傷などで負傷した患者さんが“健康保険というものが適用できないのではないか”と誤解を招く恐れがあるのです。
(3)内科・整形外科など医療機関の受診をおススメしますの項目について
  「このような例もあります!」という項目は、きわめて稀なケースばかりであり、これを前面に押し出すような記載の仕方は、あたかも挙げられている例が接骨院・整骨院に通院している患者さんに頻発しているかのような印象を与えてしまうのではありませんか。そもそも、現実に接骨院・整骨院以上に検査体制が整備されているはずの保険医療機関においても、誤診や医療過誤は起こっているのです。そのことには目を向けずに接骨院・整骨院のケースだけに特化して記載されるのは如何なものでしょうか。
(4)公益社団法人愛知県柔道整復師会との協力関係による通報推進事項について
末尾に、公益社団法人愛知県柔道整復師会の協力を得た旨の記載が認められます。違法な看板・広告がどのようなものかも明快には解らない患者さんに通 報を求めることそのものが、そもそも論外なのではないでしょうか。
1の(2)の②で述べましたとおり、行政機関の業務をあたかも貴連合会や公益社団法人愛知県柔道整復師会の業務であるかのように患者さんに触れ込んでいるようにも感じられるところです。繰り返しますがこれらは紛れもなく、立派な職務越権行為ではないでしょうか。
                                          以 上
※公益社団法人愛知県柔道整復師会の協力のもとにこの書面が作られたとあるが、保険者が行う柔整施術を抑制することを目的としたパンフレット作成を、なぜ柔整施術者団体が行うのか。私には全く理解できないのである。
by ueda-takayuki | 2016-08-31 13:39

厚生労働省H審議官へ柔整療養費の料金改定の申し入れを行い、保険局長宛ての料金改定要請書を手渡した

平成28年8月26日に公益社団法人全国柔整鍼灸協会及び日本個人契約柔整師連盟の役員4名が厚生労働省保険局を訪れ、大臣官房審議官のH審議官、保険局医療課のY保険医療企画調査室長に対し面談を求め、平成28年度柔道整復施術療養費改定にあたっての業界意見を申し述べた。
 業界意見として公益社団全柔協の上田から、
①平成28年度柔整療養費の引き上げ(プラス改定)を速やかに実施すること
②初回施術指導料20円の算定を新設として求めること
③実効ある審査のために領収書の発行義務を強化すること
④大阪府国民健康保険審査会に見られる「療養費申請に枠を嵌める」取組みを廃すること
⑤冷罨法及び温罨法の算定方策を見直し対象期間や複数算定を認めること
⑥適正な保険請求を促すための施術管理者の要件強化としての、3年間の講習受講や実務経験を義務化する方策により、免許取得後3年間は受領委任の取扱いによる療養費支給申請をさせない取組みを行わないこと
以上6点について説明のうえ要請した。
 これに対し、H審議官からは、「保険者側からは療養費のマイナス改定を求める要請書の提出もあったところ。たしかに医科のプラス改定の半分の範囲という過去からの流れはあるとは思うが、今はまだ改定率が決定したわけではない。免許取得後3年間の実務経験等を得なければ施術管理者になれないという事項については、社会保障審議会医療保険部会の柔道整復療養費検討専門委員会の検討状況を踏まえると検討されている方向で決まるのではないか。ただし、実施にあたっては関係者と調整すべき事項が多いものと思われる」旨の方向性が示された。
 この発言を受け、公益社団全柔協の岸野理事長から、「骨折・不全骨折・脱臼の施術などわずか0.4%程度に過ぎない。この部分のみの整復料、固定料及び後療料を大幅に引き上げたところで、何の意味もない。捻挫や打撲に係る料金を大幅に引き上げなければ、現在貧困化が固定しつつある柔道整復師の環境は何ら変わらない。」と、柔整師にとって実利のある料金改定を強く要請した。
 また、Y室長からは、「不正請求の防止や抑制に対する効果的な対応策について、何か業界側としての対応策の案はあるか」との投げかけに対し、公益社団全柔協の岸野理事長からは、「何といっても領収書の発行を毎日毎回義務付けることである。そのためには、患者さんが希望すれば月ごとの発行にまとめてもよいなどとする現行の運用通知を改める必要がある。日々の領収書の記載料金から部位数の特定が可能となり、毎回の領収書の発行の義務化が必ず不正請求対策に繋がる」と説明した。他にも冷罨法や社保審医療保険部会柔道整復療養費検討専門委員会の委嘱されている委員のこと、また、整形外科医と意見が相違しているいわゆる“亜急性議論の今後の動向”等について意見交換したところであった。
※手渡した書面を参考までに掲載する(平成28年8月26日付)。
                                  柔協専発0826第1号
                                   平成28年8月26日

厚生労働省保険局長
 鈴 木 康 裕   様
                      
                           公益社団法人 全 国 柔 整 鍼 灸 協 会
                             代表理事 岸 野 雅 方
                             理 事 上 田 孝 之
                       日本個人契約柔整師連盟 代表世話人 吉 井 保
                      

        平成28年度柔道整復施術療養費改定にあたっての業界意見(要請)

 柔道整復施術療養費の適正化を主たる議論として、社会保障審議会医療保険部会に置かれた柔道整復療養費検討専門委員会における検討も、すでに6回を数えることとなりました。この間の議論の経緯は、当方柔道整復業界にとりましては、真摯に受けとめる事項もありましたが、全体的には柔道整復師を「保険で不正を働く者たち」との決めつけにより、些かエキセントリックな感情論を前面に押し出す議論が見受けられました。
 もとより、医科における費用と柔道整復施術療養費との対比におきましては、厚生労働省大臣官房統計情報部の公表データによれば、筋骨格系及び結合組織の疾患の医療費が毎年750億円程度増加している一方で、柔整療養費は毎年100億円以上減少しています。
 「適正化対策」と称して柔整療養費の抑え込みに保険者が躍起になり、その動向が検討専門委員会にも色濃く反映される実態に鑑みますと、業界団体としては危機感を募らせているのが本音であります。
療養費における不正請求の報道のうち、昨年11月に発覚した詐取事件におきましても、まるで柔道整復師が諸悪の根源のように報じられ、だからこそ療養費の支給を抑え込まねばならないことが大義名分のように報じられましたが、これとて実際は女医や歯科医師による事案が不正受給額の大半を占め、柔道整復師に限局した不正事案はこれら医科の比に及びません。必要以上に柔道整復療養費を「諸悪の根源」化する世論構成には納得できないところです。
 以上の観点を踏まえ、患者さんが引き続き、柔道整復師の提供する安価で副作用の少ない施術を健康保険で受けられるという「患者保護」の見地に鑑み、また、責任ある治療行為を今後とも継続して実施していくためにも、下記の事項に主眼をあてた料金改定が速やかに実施されますように強く申し入れを行いたく、ここに要請いたします。

                       記

1.平成28年度柔整療養費の引き上げ(プラス改定)を速やかに実施すること
 従来の慣例により、本年4月に実施された医科の診療報酬(+0.56%)の引き上げ率の二分の一の範囲内における引き上げとして、柔整療養費を可及的速やかに医科の半分のプラス改定(+0.28%)の引き上げを行うとともに、本年4月まで遡及した分としてのプラスαの更なる積み上げをも実施するよう求める。

2.初回施術指導料20円の算定を求めること(新設)
 現行の初検料の算定とは別に、新たに初回施術指導料の算定を求める。

3.実効ある審査のために領収書の発行義務を強化すること
 現行では、領収書の交付は患者が希望すれば1ヶ月単位等まとめて発行することも認められるが、これを改め、窓口で一部負担金を受け取るごとに必ず領収書を発行するよう取扱いを改める必要がある。これが徹底されるとどの部位を施術したかが不明であっても、領収書の記載料金から部位数の特定が可能となり、結果として明細書の省略化にも資することとなる。

4.大阪府国民健康保険審査会に見られる「療養費申請に枠を嵌める」取組みを廃すること
大阪府国民健康保険団体連合会の柔整審査会においては、審査請求書の上位5%に予め枠を嵌め込み指導対象としている。このことから、3か月前には申請額2万円以上が指導対象となっていたものが、先月は1万5千円以上となり、今月は1万3千円以上となることから、療養費支給申請を不当に抑え込む動機付けになっている。
実際には上位200人に係る請求額を抑制する取組みであるが、実際に施術を行っていても、療養費支給申請にあたっては請求額を抑え込むために“過少申請”という新たな不正行為に繋がる事例が見受けられるため、このような請求額に予め5%基準値での枠を設ける審査体制を改める必要がある。

5.冷罨法及び温罨法の算定方策を見直し対象期間や複数算定を認めること
冷罨法の算定に当たっては、骨折又は不全骨折の場合にあっては、その受傷の日から起算して7日間に限り、脱臼の場合にあっては、その受傷の日から起算して5日間に限り、打撲又は捻挫の場合にあっては、受傷の日又はその翌日の初検の日に限る取扱いを改め、5日乃至7日の対象期間の取扱いを廃止するとともに、打撲又は捻挫に係る冷罨法の複数回算定を認めることを求める。
併せて、温罨法の算定に当たっては、骨折又は不全骨折の場合にあってはその受傷の日から起算して7日間を除き、脱臼、打撲、不全脱臼又は捻挫の場合にあってはその受傷の日から起算して5日間を除き算定が認められている現行対象期間に係る運用を改め、施術者である柔道整復師の判断により、必要に応じて温罨法の算定を認めることを求める。

6.適正な保険請求を促すための施術管理者の要件強化としての、3年間の講習受講や実務経験を義務化する方策により、免許取得3年間は受領委任の取扱いによる療養費支給申請をさせない取組みを行わないこと
施術管理者になるのに免許取得後3年は保険が使えないという、免許取得者である柔道整復師にとってきわめて不利益な取組みについては、実務処理上問題が多いものと思われる。施術管理者に対する研修制度を導入することは、治療技術の向上などの点から評価できるかも知れない。この場合、その研修が誰によってどのようなレベルで実施されるのかが問われることになる。しかし、そもそも国家資格を取得し、国からの免許に基づいて治療を行っている柔道整復師に対し、何ら法令に基づかない不利益な取り扱いを強要できるのかが甚だ疑問であることから、当該方策の実施を見送ることが賢明である。 
                                        以 上


 ※面談の結果で推察できることは、本年10月から料金改定が行われることが確実であり、その内容は洩れ伝え聞くところの内容通りであることが窺えた。骨折や不全骨折、脱臼の料金を上げるのではなく、柔整施術の7割を占める捻挫と、3割を占める打撲の施療料・後療料そして温罨法を引き上げねばならない。しかし、恐らくはわずか0.4%に過ぎないところの引き上げで終わるのであろう。
by ueda-takayuki | 2016-08-31 13:35

東京都・愛知県・和歌山県に赴き料金改定に関する情報収集に努める

平成28年8月10日~8月18日まで、東京・名古屋・和歌山に赴き、業界関係者と懇親の場を設け、情報収集したところ。柔整の料金改定は10月に実施される見通しだが、骨折・不全骨折及び脱臼の整復料・固定料・後療料を大幅に引き上げても、柔道整復師にとっては何らのメリットもない。捻挫が7割、打撲が3割。骨折・不全骨折・脱臼は3つ合わせても0.4%だから、これらを大幅に引き上げても何らの意味もないのである。しかし、大馬鹿の日整社団は得意になってこれを受け入れてしまうとの情報もある。亜急性が用語として温存されるのは業界にとっては有難いところであるが、公益社団日整が業界団体の意見を代表しているうちに、この業界は絶滅するのである。何らかの形で反論しなければならない。4,000人の全柔協の会員は意味のある料金改定を望んでいるのだから、全柔協としては、社会保障審議会医療保険部会の柔道整復療養費検討専門委員会での業界側の意見とは異なる要請を厚生労働省に行っていく。
by ueda-takayuki | 2016-08-23 11:52

社会保険審査会での再審査請求について上田が審理に参加する

印刷製本包装機械健康保険組合が柔道整復施術療養費を「負傷原因照会の結果、ケガや負傷に起因する急性・亜急性の外傷性ではないため」という理由で不支給処分にした事件の再審査請求に係る社会保険審査会での審理期日が決定した。厚生労働省社会保険審査会審理室(厚労省の18階)で開催される。審査請求代理人として上田が審理に出席することにした。保険者の横暴ぶりを、審理を行う審査会委員や参与に訴えかけて、有利な展開になるように働きかけることとしている。健保組合の提出資料には、何と私のブログの掲載記事をコピーしているものもあり、「この代理人は保険者を叩く事を生業にしている」とでも言いたいようである。ちなみに本件の外部委託点検業者はガリバーインターナショナルである。私は審査請求及び再審査請求を生業にしてはいない。これを業とするには弁護士や社会保険労務士でなければならないからだ。私は業として行ってはおらず、会員の事件という特定事件のみが対象であり、反復・継続して行うことを一切考えておらず、もちろん報酬も得ていない。患者さんが不支給処分について納得できないということだから、患者さんをお救いし、会員がタダ働きにならないように努力しているだけである。しかし、私が懸命に仕事をすることを健保組合等の保険者は良しとしないのである。
by ueda-takayuki | 2016-08-23 11:51

愛鉄連健保組合が行った不支給決定処分の取消を求めた審査請求は一部主張が認められる

名古屋市に所在する愛鉄連健康保険組合が柔道整復施術療養費を医科との併給を理由に全額費支給処分にした原処分の取消しを求めて、東海北陸厚生局社会保険審査官に申請した審査請求の決定書が送付されてきた。内容は、4日間の施術のうち、初日のみの支給を認め,この部分についてのみ取り消し、それ以外の請求は棄却するというものであった。初回の施術についての支給が認められたのはよかったが、結局は3日分の支給は原処分の不支給が妥当ということなので、当方の主張は一部分のみ認められたということ。当方の主張が認められず棄却された3日分は、「同意した医師が柔道整復師に対し“特に指示はしていない”と回答してきたことから、医師の診療行為を受けていることが明らかな以上、医科との併給併用が認められるので、柔道整復療養費の支給は認められない」という。この結果を申請人に伝え、再審査請求を行うのかどうかを相談することにした。医者が実際にはレントゲンを撮って診断したくらいで、実際の施術は柔道整復師がやっていても、保険医療機関に通院実績があることをもって、初日の応急手当以外は一切認めないとする決定である。医師に対して柔整師がきわめて弱い立場にあることが辛くて悲しい。
by ueda-takayuki | 2016-08-23 11:50

平成28年度の療養費改定の要望について

平成28年度柔道整復施術療養費改定にあたっての業界意見を厚労省の保険局長あてに行う必要がある。
柔道整復施術療養費の適正化を主たる議論として、社会保障審議会医療保険部会に置かれた柔道整復療養費検討専門委員会における検討も、すでに6回を数えることとなっている。この間の議論の経緯は、当方柔道整復業界にとっては、真摯に受けとめる事項も幾つかあったが、全体的には柔道整復師を「保険で不正を働く者たち」との決めつけにより、些かエキセントリックな感情論を前面に押し出す議論が見受けられたところである。
 もとより、医科における費用と柔道整復施術療養費との対比においては、厚生労働省大臣官房統計情報部の公表データによれば、筋骨格系及び結合組織の疾患の医療費が毎年750億円程度増加している一方で、柔整療養費は毎年100億円以上減少しているのだ。
 「適正化対策」と称して柔整療養費の抑え込みに保険者が躍起になり、その動向が検討専門委員会にも色濃く反映される実態に鑑みると、柔整業界団体としては危機感を募らせているのが本音である。
療養費における不正請求の報道のうち、昨年11月に発覚した詐取事件においても、まるで柔道整復師が諸悪の根源のように報じられ、だからこそ療養費の支給を抑え込まねばならないことが大義名分のように報じられたのであるが、これとて実際は美人女医なる者や歯科医師による事案が不正受給額の大半を占め、柔道整復師に限局した不正事案はこれら医科の比に及ばないのである。必要以上にヒステリックになり、柔道整復療養費を「諸悪の根源」化する世論構成には納得できないところだ。
 以上の観点を踏まえ、患者さんが引き続き、柔道整復師の提供する安価で副作用の少ない施術を健康保険で受けられるという「患者保護」の見地に鑑み、また、柔整師が責任ある治療行為を今後とも継続して実施していくためにも、下記の事項に主眼をあてた料金改定が速やかに実施されることを強く要請していくこととしている。来週にでも、早速、厚生労働省保険局の幹部(審議官クラス)に面談することにしている。
上田が考える料金改定の事項出しは、当面は次の6点である。
1.平成28年度柔整療養費の引き上げ(プラス改定)を速やかに実施すること
 従来の慣例に準じて、本年4月に実施された医科の診療報酬(+0.56%)の引き上げ率の二分の一の範囲内における引き上げとして、柔整療養費を可及的速やかに医科の半分のプラス改定(+0.28%)の引き上げを行うとともに、本年4月まで遡及した分としてのプラスαの更なる積み上げをも実施するよう求める。

2.初回施術指導料20円の算定を求めること(新設)
 現行の初検料の算定とは別に、新たに初回施術指導料の算定を求める。

3.実効ある審査のために領収書の発行義務を強化すること
 現行では、領収書の交付は患者が希望すれば1ヶ月単位等まとめて発行することも認められるが、これを改め、窓口で一部負担金を受け取るごとに必ず領収書を発行するよう取扱いを改める必要がある。これが徹底されるとどの部位を施術したかが不明であっても、領収書の記載料金から部位数の特定が可能となり、結果として明細書の省略化にも資することとなる。

4.大阪府国民健康保険審査会に見られる「療養費申請に枠を嵌める」取組みを廃すること
大阪府国民健康保険団体連合会の柔整審査会においては、審査請求書の上位5%に予め枠を嵌め込み指導対象としている。このことから、3か月前には申請額2万円以上が指導対象となっていたものが、先月は1万5千円以上となり、今月は1万3千円以上となることから、療養費支給申請を不当に抑え込む動機付けになっている。
実際には上位200人に係る請求額を抑制する取組みであるが、実際に施術を行っていても、療養費支給申請にあたっては請求額を抑え込むために“過少申請”という新たな不正行為に繋がる事例が見受けられるため、このような請求額に予め5%基準値での枠を設ける審査体制を改める必要がある。

5.冷罨法の複数回算定を可能にすること
冷罨法の算定に当たっては、骨折又は不全骨折に場合にあっては、その受傷の日から起算して7日間に限り、脱臼の場合にあっては、その受傷の日から起算して5日間に限り、打撲又は捻挫の場合にあっては、受傷の日又はその翌日の初検の日に限る取扱いを改め、5日乃至7日の待機期間の取扱いを廃止するとともに、打撲又は捻挫に係る冷罨法の複数回算定を認めること。

6.適正な保険請求を促すための施術管理者の要件強化としての、3年間の講習受講や実務経験を義務化する方策により、免許取得3年間は受領委任の取扱いによる療養費支給申請をさせない取組みを行わないこと
施術管理者になるのに免許取得後3年は保険が使えないという、免許取得者である柔道整復師にとってきわめて不利益な取組みについては、実務処理上問題が多いものと思われる。施術管理者に対する研修制度を導入することは、治療技術の向上などの点から評価できるかも知れない。この場合、その研修が誰によってどのようなレベルで実施されるのかが問われることになる。しかし、そもそも国家資格を取得し、国からの免許に基づいて治療を行っている柔道整復師に対し、何ら法令に基かない不利益な取り扱いを強要できるのかが甚だ疑問であることから、当該方策の実施を見送ることが賢明である。
by ueda-takayuki | 2016-08-19 16:48

冷罨法料を複数回算定できるようにする

療養費検討専門委員会では、適正化の名のもとに業界の縮小策ばかりで、終いには業界団体の柔整師たち自身が「免許取得後3年間は保険を使えなくしてください!」などというバカなことを言い出す始末だ。何も期待できないどころか、とにかく早く料金改定の議論をして欲しい。
初検時相談支援料如きの役立たずの料金などどうでもいい。そんなことで悩む時間があるのならば、冷罨法を複数回算定できるように交渉すべきである。亜急性が削除されるのであれば、回復期を柔整保険適用範囲に認めさせる交渉をすべきである。検討専門委員のメンバーは何も分かっていないのか。
by ueda-takayuki | 2016-08-10 12:14

奈良県国保連の審査会は解剖学的知識が欠落しているのでバカな返戻をするのだ

奈良県後期高齢者医療広域連合の案件について、奈良県国民健康保険団体連合会柔道整復師施術療養費審査委員会からの返戻があったが、あまりにも馬鹿馬鹿しい内容の返戻である。審査員は解剖学的知識が欠落しているようにお見受けする。素人が審査委員をやっているからである。どうしようもないレベルだ。
今般の返戻理由は「(3)について負傷名と負傷原因で部位が相違しています。」というもの。しかしながら、(3)右中手指節関節捻挫の負傷原因は「朝、自宅にて着替える際、右第4指が衣服に引っかかり背屈され負傷。」と記載されております。右第4指が衣服に引っかかったことにより、その先の右中手指節関節を負傷するということは考えられる状況である。何をもって負傷名と負傷原因で部位が相違していると判断されたのか。意味不明な返戻だ。今般の返戻理由は医科学的な見地から全く的外れであり、何をもって「相違」と判断されているのかの書面による説明を求める。この意味のない返戻により、少なくとも1サイクル(最低でも1ヶ月間)の支払いが遅延する結果を招いていることについて、この審査員はどのように考えているのかも併せて説明を求めることにした。今後、審査会の機能と権限が強化されると、このような無能で知識のない審査委員が蔓延ることになる。近い将来、療養費は絶滅する方向に進んでいるが、私は最後まで闘う。
by ueda-takayuki | 2016-08-10 11:03

個人契約柔整師を結集できればよいのだが

今、柔整業界がしなければならないことは、協定を廃棄し契約一本に統一化したうえで、業務範囲を拡大し、療養費の負傷原因の明記に代えて患者の症状記載でも申請を認められるように変更することだ。
by ueda-takayuki | 2016-08-09 16:51

ブリヂストン健保組合は医科レセとの突合で柔整返戻を判断している

ブリヂストン健康保険組合から当方会員の柔整療養費申請につき、請求内容に不備があるため不備返戻する旨の取り扱いがされた。これについて、まったく納得できないことから、強く抗議するとともに再申請することにした。
 返戻付箋の不備内容と記載された中には、健康保険組合情報として、療養の給付としての医科のレセプトがないことから、再度確認を求めると記載されている。しかしながら、医科のレセプトに記載がある・なしということが、療養費の支給要件ではまったくないことから、何を指摘されているのか意味不明だ。
 例えば、医科レセが骨折での申請がないことをもって療養費が支給されないというのであれば、それはどういうことなのかの説明を求めたい。むしろ、医科で同一負傷でレセプト請求でなされているのであれば、完全に柔道整復施術療養費は医科との併給・併用により認められないということになるのではないのか。
 次に、医科のレセプトで腰椎骨折以外の傷病名で請求があったならば、その傷病名と柔道整復施術療養費として申請した負傷名とが一致していないことに疑義があるということなのであろうか。そうだとすれば、健保組合の指摘は的を得たものではなく、少なくとも「不備」にはあたらないことから、次のとおり反論することにした。
 柔道整復師が、実際に患者を治療するにあたり、柔道整復師の見立ての判断として、本件は腰椎骨折であると特定し必要な施術を施したのである。本件は骨折にかかる施術が応急措置でないことから、当然医師の同意を要する取り扱いに鑑み、保険医療機関の保険医より同意を得た上での申請である。このことから、骨折にかかる療養費の支給要件を満たしていることから、なんらの不備もないではないか。にも関わらず、このような意味不明の返戻を健保組合がしたことは、医科の療養の給付における、同じような部位にかかる負傷名が腰椎骨折ではなく、ほかの傷病名の記載をもって請求がなされていることを返戻理由とされているようにも推察されるのだ。しかし、そのようなことは施術を担当した柔道整復師にとってはなんら関与しないものである。医科における骨折のレセプトがあろうがなかろうが、柔道整復施術療養費としての骨折の請求にはなんらの問題もないので、不備返戻には強く抗議する。仮に、医科のレセプトにおける傷病名と柔道整復の負傷名との差において、保険者として疑義があるのであれば、それを理由として然るべき保険給付決定(一部不支給・全部不支給)という処分をすればよいだけであり、その権限は保険者にある。いずれにしても不備内容と指摘された理由は不備理由にあたらないのである。
by ueda-takayuki | 2016-08-09 16:40

上田たかゆきオフィシャルブログ


by ueda-takayuki
プロフィールを見る
更新通知を受け取る