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日保連総会と札鍼会時局セミナーに出席しました

6月23日(土曜日)に行われた日本保健鍼灸マッサージ協同組合連合会総会と、翌日の6月24日(日曜日)に開催された札幌鍼灸マッサージ師会の時局セミナー(保険セミナー)に参加して、私の方からは、中央の動向として、社会保障審議会医療保険部会の議論と民主党の議連関係、併せて厚労省のQ&Aの読み方を解説いたしました。
私のお話を聞いてくださった先生方、ご清聴を感謝いたします。当日は本当にありがとうございました。
参考までに、当日の話のレジュメは以下のとおりです。

Ⅰ.療養費改定をめぐる中央情勢について

1.社会保障審議会医療保険部会議論の時系列整理

(1)第48回(平成23年11月9日)全国後期高齢者医療広域連合協議会の横尾会長の発言
あん摩、マッサージ、鍼灸の療養費基準の検討を早期にすべき。往療料についても1回2,860~4,260円ぐらいを算定できているのだが、月に20回以上受けられるというケースがあって、大変高額な請求が散見される
問題視されて議論される。

(2)その後の審議において継続して検討された結果、柔道整復療養費の適正化についての部会の考えは、①柔道整復療養費のあり方を関係者間で議論する場を設けること、②次期療養費の料金改定では、審査の地域格差解消のため算定基準の明確化、審査委員の選定基準の見直し、適正受診のための保険者への協力要請、指導監査マニュアルの作成などを実施する方針が示される。

(3)第51回(平成23年12月5日)議論の整理ペーパー(療養費の見直し)
柔道整復等の療養費について、審査体制の強化などその適正な支給を求める意見が多かったこと、会計検査院等からも指摘を受けていること、療養費は国民医療費の伸びを近年上回って増加している現状などを踏まえ、平成24年療養費改定において適正化するとともに、関係者による検討会を設け、中・長期的な視点に立って、柔道整復療養費等の在り方の見直しを行う。

(4)第53回(平成24年5月11日)過去からの慣例では、本年6月1日から療養費の料金が改定されるが、冒頭、事務局(厚生労働省保険局医療課)の行った説明、すなわち前回の平成22年の料金改定では適正化対策に係る十分な効果が得られていないことから、改定に当たっては更なる見直しを行う旨の説明があったところ。これを受け、出席委員からの発言があったが、改定率の引き下げ、算定基準の明確化、監査や監視の体制、不正請求を行った者に対する処分の厳罰化、団体未加入者(無所属柔整師)への適正な運用、審査の体制、スケジュール等の観点から意見が出される。その結果、さらなる検討を要するということで、6月改定は見送られ、当該部会で議論を継続するということで終了。

(5)第54回(平成24年5月24日)柔道整復師とあん摩マッサージ指圧師はり師きゅう師の施術に係る療養費の検討にあたっては、施術の形態、支給対象となる負傷等や支給方法が異なることから、効率的な検討を進めるため、柔道整復とあん摩マッサージ+鍼灸の二つに分けて、
・柔道整復療養費検討専門委員会
・その他療養費検討専門委員会
の二つの委員会を社会保障審議会医療保険部会に設置することで承認
専門委員の構成は、座長・有識者、保険者等の意見を反映する者、施術に関する専門家
(※ここでは施術者の意見を反映する者と整形外科医を含むものとする。)で、本年の秋頃までに平成24年度療養費改定案のとりまとめを行い、引き続き、中・長期的な視点に立った療養費の在り方の見直しの検討を行う。

2.社会保障審議会議論の解説

(1)このことから、延期された料金改定は早くても10月以降ということ。柔道整復業界にとっては最悪なシナリオになったといえる。なぜならば、厚労省やその諮問機関である社会保障審議会などに多部位・多頻回・長期の3施術に係る方策、例えば理由を書かせるとか、最悪、「期間・回数の制限」を通知に盛り込むための調整に要する時間的検討の余裕を与えてしまったから。

(2)当初の予想では、6月改定が行われたならば、3部位に係る逓減率の強化と負傷原因の記載を2部位でも書かせる適正化の強化であって、あとは往療料の引き下げや2㌔増す毎800円加算の見直し程度のうえ、適正化で浮いた財源による施術料金の若干の引き上げで終わるものと見ていた。実際に厚労省は昨年12月までの部会の議論を踏まえて、柔道整復療養費についての今後の取組みを事務連絡で示し、そのスケジュールに従って、保険者等が行うべき適正化への取組みの具体的方策や柔整審査委員会及び指導監査の強化策についての通知を発出したところ。

(3)対外的には部会の議論により6月改定見送りと、部会での継続検討が決められた形であるが、私には「期間・回数制限」を通知に盛り込むにはその環境が時間不足であったことから、部会開催前には6月改定見送りが決まっていた。

(4)予定されていたスケジュールであれば6月改定実施後に柔道整復業界団体をメンバーに加えた「療養費のあり方検討会」が設けられ、その中で中・長期的な視点から議論されるハズであった。しかし、料金改定の議論を部会で仕切るということになれば、単に「開かれたガラス張りにおける議論」といっても、委員に柔道整復業界関係者が一人もいない中で、柔道整復業界にとって公平・公正な議論を期待することは困難だ。臨時委員19名中、保険者側の立場にいる者が6名、医師・歯科医師・薬剤師・看護の業界役員4名、大学教授3名、経済界2名、その他4名の布陣を見ただけで業界にはきわめて不利。

(5)しかしながらこの期に及んでも、柔整業界はまとまるどころか、更なる組織分裂を繰り返し、また新たな団体が立ち上がり分裂傾向に拍車がかかっていることに加え、まったく業界動向に参画しない個人柔整師が膨大に増え続けているのが現実。

3.第53回(平成24年5月11日)提出資料の要点(事務局:厚労省保険局医療課)

―改定の基本的考え方―
【柔道整復】
(1)平成22年柔道整復療養費改定の効果をみると、都道府県別の請求部位数について、なお2倍の格差が残存しているため、さらなる見直しを行う。
(2)また、平成22年の会計検査院の指摘において、「長期又は頻度が高い施術が必要な場合には、例えば、申請書にその理由を記載させるなどの方策をとること。」とされており、長期及び頻度の高い施術に対する見直しを行う。

(3)急性又は亜急性の外傷性の負傷に対する施術が支給対象とされていることを踏まえ、受傷初期段階での施術の充実を図る観点からの見直しを行う。

(4)その他、頻度が高い施術について支給申請書に理由書を添付する等の運用見直しを行う。

【はり・きゅう、あん摩マッサージ】
①施術回数が月に16回以上は大阪と和歌山が突出。
②はり・きゅうの往療回数では和歌山と福島が突出。
③あん摩・マッサージの往療回数では和歌山と大阪が突出。
(※和歌山市内に所在していた鍼灸・マッサージ治療院が行った療養費不正受給1億1,300万円の影響が出ている。)
(1)療養費の対前年度伸び率が、国民医療費全体や柔道整復療養費を上回り伸びている状況(※表1)。
(2)療養費の支給状況をみると、施術回数や往療回数等に都道府県格差があり、あん摩マッサージ指圧については往療料の占める割合が大きくなっている状況にあることから、それぞれの施術の特性を踏まえた見直しを行う。
(3)その他、施術者に施術録の整備を求めるなどの運用見直しを行う。

※表1
平成21年度平成22年度
国民医療費全体3.4%3.9%
柔道整復療養費2.3%1.3%
はり・きゅう9.7%8.2%
あん摩マッサージ22.7%12.6%


4.国会議員による“議連”の動向

(1)議員連盟とは、議員が何らかの目的をもって結成する会の総称で、略して“議連”。
①統合医療を普及・促進する議員の会柔道整復師小委員会も②柔道整復師の業務を考える議員連盟も、ともに議連。通常議員は多くの議員連盟を掛け持ちしており、現実的には付き合いで加入したり、名前を貸しているだけの場合も多い。この2つの議連は民主党議員のみで構成され、両方に名を連ねている議員も見受けられる。

(2)議連で最も重要なことは、メンバーの議員を取り持つ「実際に汗をかく」議員がいるかどうか。①の小委員会にはO参院議員が積極的に活動される。②の業務を考える議連には実際に汗をかく議員がいるのかどうか。議連を構成する議員の中にキーマンとして動く人がいないのであれば、単に厚生労働省の役人を叱りつけたりして業界の顔色を窺い、結果としては「票目当て」の選挙に利用されて終わり。

(3)民主党内に2つの議連ができたことは、まさに柔道整復業界の縮図を表す出来事。同じ党に複数の議連が立ち上がることを議員が求める訳はなく業界の希望。ここでも、決して統一されることなく、さらなる分裂を繰り返す柔整業界ならではのこと。

(4)自民党には、社団法人日整の柔道整復顧問議員団世話人会という長い歴史がある議連(60名規模の厚生族をメインとする)があったが、この自民党議連の議員が大量に落選し政権与党から脱落した今、その存在が確認できない。次期総選挙で民主党が下野したならば、2つの議連もまた「自然消滅」することが現段階では推察される。そうならないためにも、民主党の2つの議連は統一されることが望ましいのは明白。また、より多くの議員の力を結集するために、民主党や自民党のみならず超党派議連とする方策も有効。

(5)このような陣容では社会保障審議会医療保険部会において柔整業界に有利な環境を作り出すことは困難。残念ながら、早晩柔道整復師には厳しい内容での療養費改定が今秋以降通知される。

5.結論
 ①延期された料金改定は早ければこの秋にも発出される。又は年内か遅くとも来春には通知される。
 ②料金改定を先送りしてまでもさらなる適正化を強化するということ。
 ③その間に患者調査や申請書の審査強化で不正請求者の摘発に一層の拍車がかかる。

Ⅱ.あはきのQ&Aの活用と注意点
(平成24年2月13日付厚生労働省保険局医療課の事務連絡)
(1)あはき業界としてはまさにプラスになることから歓迎すべきもの。
このQ&Aの回答で活用できるところは、鍼灸マッサージ共通の事項として⑥鍼灸とマッサージの同時請求はそれぞれ要件を満たせば算定が可能、⑧診察を必要とせずに再同意が与えられる場合もあり得る、⑨同意書は整形外科医に限定しない、⑮電話による再同意でも差支えない、⑱療担規則17条の「保険医はみだりに同意してはならない」とは無診察同意を禁じたもの、⑳同意医師は施術結果に対して責任を負うものではない、⑲治療の先行が条件とはならない、○21往療の歩行困難等、真に安静を必要とするやむを得ない理由には、全盲の患者や認知症の患者等の歩行は可能である者も個々に判断すること、○24往療の「定期的若しくは計画的」とは対象患者からの要請がないものをいう、○30同一家屋内での複数患者の往療料は最初から按分して算定することはできない、○32施術者が事前に施術を行う日を患者に伝えて対象患者の求めに応じて事前に日程調整をして赴かなければならないのであれば算定は可能、鍼灸の②初診の診察のみで発行された同意書でもよろしい、マッサージの①支給対象は脱臼・骨折はもとより神経痛も対象となる、というところ(番号は事務連絡どおり)。

(2)気になるところ
⑨歯科医師の同意書は認められない、④変形徒手矯正術の最大算定局所は左右の上肢、左右の下肢で最大4肢の算定が可能という点。変形徒手矯正術を4肢でガンガン請求されてしまうのではないかと推察する。

(3)着目すべきところ
鍼灸の2番=初診の診察のみで他には医師の診療行為がなくてもよろしい点。6番=鍼灸とマッサージのダブル算定が可能と明記された点。ただあくまでそれぞれの“要件を満たせば”との条件付き。8番・15番=再同意では医師の診察を必要としないことが明記。口頭同意が認められるのは古い通知で出されていたが、「電話でもよろしい」と明記された点。18番=療担規則は無診察同意を禁じたものにすぎない点。19番=初めに医師の治療行為(医療先行)の必要性がないことが明記された点については、さっそく「保険者からの嫌がらせ返戻が止まった」との声あり。

(4)活用事例としては、例えば、療担規則により国が同意書をむやみに出してはならないと言っているなどと的外れなことを言って同意書を交付させなかった市区医師会への取組みや、医師による医療行為が先になければ療養費を支給できないといっていた健康保険組合の取扱いが誤っていたことの反論立証。

(5)注意点としては、安心してばかりではいられないということ。施術者からすれば歓迎するこの事務連絡は療養費を請求しやすい環境をつくり出したが、一方では、これを契機として保険者が反乱を起こし始めていること。「保険者としては国の事務連絡には従わない」とか、「療養費の支給の是非はあくまで保険者の判断だ」という主張を繰り返す保険者の大量発生。たしかにこの事務連絡の中にも「保険者等において個別に判断されたい」という部分は残念ながら保険者判断に委ねているといえる。
by ueda-takayuki | 2012-06-28 15:15

第55回社会保障審議会医療保険部会の議論について

平成24年6月21日にグランドアーク半蔵門にて開催された「第55回社会保障審議会医療保険部会」を傍聴しました。議題は医科本体の医療費適正化計画についてでありました。私は保険医療機関の顧問をしている関係上、医科本体の適正化の動向も情報収集しておく必要性があることから、傍聴に行きました。
事務局は厚生労働省保険局総務課医療費適正化対策推進室で、事務局から①次期医療費適正化基本方針等について、②医療費適正化基本方針の改正案(たたき台)、③医療費適正化計画資料、が配布され説明がありました。
私が見れば、この配布資料はたいへん良くできていると参考になりましたが、当日の臨時委員からは厳しい意見が多く出されていました。委員の方々は「国の基本的姿勢が見えない」などと否定的見解のもと、専ら平均在院日数と医療費抑制の関係性について事務局を問いただしていましたが、建設的な意見がほとんどなく、議論自体は何ら参考になりませんでした。
次回に期待したいです。
by ueda-takayuki | 2012-06-22 11:08

堺市のホームページの記載は柔整治療の抑制につながり問題だ

堺市(堺市担当は健康福祉局生活福祉部保険年金管理課)がホームページに載せている「柔道整復師による施術(整骨院・接骨院)を受けるとき」の記載内容が、柔道整復師の治療を抑制する可能性があり、患者が柔道整復師の施術を受ける権利を妨害する可能性があることから強く抗議すると共に、ホームページに記載された各点についての趣旨の説明を求める文書を送付した。書面で回答を求めることとしました。
疑義照会文の一部は次のとおり。
「保険給付が受けられない場合」の記載について

1.「日常生活による単純な疲労や肩こり・腰痛」と記載されています。しかし、通知の表現では、正しくは「単なる肩こり、腰痛・筋肉疲労」となっていることから、単なる肩こりや単なる腰痛が保険対象外ということです。すなわち「単なる腰痛」が保険対象外ということになるので、この部分の記載は不正確であって患者さんの誤解を招くものです。肩こりの症状を呈するものの中にも、柔道整復師の業務範囲内の傷病が存在すると考えます。国の通知にある記述どおりに記載しなかった理由を明らかにしてください。

2.「スポーツ等による筋肉疲労・筋肉痛」との記載は筋組織の軽微な損傷がスポーツ外傷として運動に起因することはよくあることであり、外傷性の疾患として療養費の支給要件を満たす場合があります。ここでは保険対象か保険対象外かを患者さん自身に判断させることになり誤りであると考えます。疾病に起因するかどうか、また、保険対象かどうかは施術者の判断に任されるべきです。これらの症状の中に私たち柔道整復師の業務範囲に含まれるものもあると考えます。この点についての見解を求めます。

3.「ケガによるものではない、加齢等からくる痛み」とありますが、療養費の対象となるものは「急性又は亜急性の外傷性の負傷」であると通知されていることから、「亜急性」の負傷であると認識できる場合は療養費の支給対象となります。
それでは保険の対象となる「亜急性の外傷性」について、柔道整復業界の基本的考え方は次のとおりです。
「亜」というのは、国語的な用語として「準ずる」という意味であるから、亜急性とは急性に準ずるということ。すなわち、急性と慢性の中間に位置する状態のことをいい、急性よりも熱などの変化が緩やかなものをいう。整形外科では急性期が受傷後~2日間程度までを指すのに対し、亜急性期とは受傷してから2~3週間程度の時間が経過したものであり、陳旧とまではいえないところ、つまり「時間の経過」として捉える。急性期、慢性期、亜急性期とそれぞれに「期」とあるところ当然そういう見方となる。これに比し、柔道整復では反復性の外的圧力要因や微小の外力、また、これらの外力にかかるストレスによる組織断裂や骨棘形成、石灰沈着、また、陳旧例では関節の不安定性があるものまでを含んで考える。例を挙げると、主婦の家事手伝いで痛めた手関節や布団の上げ下ろしで負担のかかった腰部に発生した事象についても、療養費の支給対象になると判断するのが柔整の亜急性であり、ある程度の時間の経過をもって、例えば10日ほど前に躓いて階段から落ちた場合の負傷を亜急性期だというのが整形外科の定義である。
厚労省保険局医療課長通知で定めのある留意事項において「亜急性期」となっていれば受傷後の時間経過による定義付けもできようが「期」の文字がないことから、やはり時間経過のみをもって決められるものではなく、あくまで発生機序により急性か亜急性かを判断すべきものである。このことから、柔道整復療養費にかかる亜急性の負傷定義なり基準がない現状では、単純且つ一律の取扱いではなく、医学用語辞典に記載のあるとおり“急性と慢性の中間に位置する状態”に当たるかどうか、個別具体的に判断していくことが求められるものである。
現行の医療課長通知では、亜急性の外傷性の負傷は認められているうえ、介達外力による負傷をも保険適用として差し支えないとなっています。
次に、参考までに(社)全国柔道整復学校協会の監修で、実際に養成施設で教科書として使用されている「柔道整復学理論編」の亜急性損傷を転記します。
いずれにしても、亜急性負傷が広く保険適用として認められることを貴市が理解できない現状でのホームページへの記載は、柔道整復師の治療を受けたいと希望する患者さんにとって受診抑制にあたり、また、施術者にとって施術妨害となります。
亜急性(蓄積性あるいは反復性)
反復あるいは持続される力によって、はっきりとした原因が自覚できないにも関わらず損傷が発生する。このなかには、臨床症状が突然発生するものと、徐々に出現してくるものがある。前者は、先に述べた荷重不均衡状態、あるいは静力学的機能不全の状態下で損傷される場合が多く、組織損傷が拡大していくなかで、外力として認知できない場合あるいは軽微な外力で突然発生したかのように機能不全に陥る。後者は、静力学的機能不全の状態であることが多く、症状は次のような経過をたどることがある。
まず疲労感を覚えやすくなることで、身体に何か異常があることに気づくが、当初はそれを強く感じない。経過とともに疲労するのが早くなり、また安静によっても容易に回復しなくなることで、それを損傷と認識するようになる。次いで、この疲労状態は疼痛となって現れ、さらに症状が強くなると、局所の腫脹、発赤などが現れたりする。
亜急性損傷は、以下に示すような分類がなされる。
(1)使いすぎOVERUSE(2)使い方の間違いMISUSE(3)不使用後の急な負荷DISUSE  ―出典 柔道整復学・理論編 4損傷時に加わる力 18頁―
患者さんは痛みを訴えて整骨院を訪れます。その患者を実際に診るのは柔道整復師という厚生労働大臣免許を取得した施術者であり、その患者が訴える痛みを取り除くのも柔道整復師であります。「急性・亜急性」という言葉の意味を知らず、痛みの原因の記憶を失念していたり、曖昧な患者もいるのです。柔道整復師が診て急性又は亜急性疾患として軟部組織の損傷や捻挫の症候が患者に現れているから保険で治療ができると判断した事例についても、一律に「スポーツ等による筋肉疲労・筋肉痛であれば保険給付が受けられない」とホームページで広報することは不当・失当です。これら亜急性などについての貴市のご見解をお伺いいたします。

4.「脳疾患後遺症、神経痛、リウマチ等の慢性病からくる痛みやしびれ」との記載ですが、疾病自体や疾病からくる症状について医学的知識のない患者さんに判断させることが問題です。医療過誤にも繋がります。患者さんは疼痛が治らないから来院するのであり、患者実態を無視して一律に保険給付から除外することは問題がある広報の仕方であると考えます。このことについての認識を明示してください。

5.「症状の改善が見られない長期にわたる施術」という記載も問題があります。柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準には、長期施術に係る算定方法が定められ、初検日を含む月から起算して5ヶ月を超える月における逓減措置や、長期施術継続理由書の作成に見られるような、長期にわたる施術に関するルールが定められています。にもかかわらず、一律に長期にわたる施術が保険給付対象外となるような記載は誤りであると考えます。また、貴市が「長期にわたる施術」と判断されるのは、具体的に何ヶ月以上が長期に該当するのかも明らかにされたい。

上記1から5までの各々の事項について、貴市の明確な回答を求めます。
by ueda-takayuki | 2012-06-18 12:41

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