2015年 06月 23日 ( 1 )

神奈川県電子電気機器健保組合は医科レセに同意傷病無しをもって返戻

神奈川県電子電気機器健康保険組合のこの度の不備返戻内容は、同意書を交付した整形外科医からの医科における診療報酬明細書(医科レセプト)に、同意書に記載のある傷病名が負傷名として請求されていないことから受診実績が無いので返戻するとされていた。しかしながら、マッサージ療養費の申請においては、平成24年2月13日付で厚生労働省保険局医療課から事務連絡で発出された疑義解釈資料(問19)の回答にあるとおり、医師の適切な診断を受け同意を得たものであれば医師の治療の先行が条件とはならないとされており、すなわち同意した医師が患者を診察の上で同意書を交付したのであれば、同意傷病にかかる具体的な診療実績が求められないことを明らかにした事務連絡なのだ。そもそも、鍼灸マッサージにかかる支給基準を定めた療養費支給の留意事項(平成16年10月1日付厚生労働省保険局医療課長通知 保医発1001002)によれば、第3章 医師の同意書・診断書の取扱い上も医科の診療報酬請求の当該疾病にかかる請求行為の有無を支給要件としていないことからも明らかである。医科における請求がないことをもって同意書の効力を否定することは認められていないのだ。同意書の効力を認められない具体的な事例としては、たとえば、
①患者を診察せずして同意書を交付した場合(医師法第20条無診察治療等の禁止)
②当該同意書が不正または虚偽行為により作成された場合
に限られる。
本件申請に添付された同意書は、医師が患者を診察した上で患者に対し交付されたものであると施術者は聞き及んでおり、施術を行ったマッサージ師である当方組合員には何らの落ち度もない。
本件は返戻されるべき不備要件がないことから返戻されたことに納得できない。医師が同意傷病名に対しての医科の請求をするかどうかは、あくまで医師側における請求判断であって、マッサージ師にその顛末の回答を求められても答えようがないではないか。医科の診療報酬請求明細書に「頚腕症候群、腰痛症」と記載するかしないかは、同意医師の判断でありマッサージ師である当方組合員にとっては対応不可である。
本件同意書は患者が診察を受けて発行されたもので、このような返戻は患者の為を思えばあってはならないことであり、医師の同意書交付に基づく施術行為の実施として、施術者から患者に健康保険が適用されると説明した以上、このままでは患者に対する施術者治療家としての信用も失くしてしまうことに直結するので、けっして認めることはできない。一般的に療養費は、医科の診療報酬と同一疾病により請求されている場合には、「医科との併給・併用の禁止」の定めにより支給されないが、この場合であっても診察、検査及び同意書交付料は除外されることとなっているではないか。ましてや、本件は医師側において当該疾病にかかる療養の給付がされていないことから、医科との併給問題も何ら発生しない。
単に当該疾病による医師側の請求が無いからと言って受診実績が無いとしたことは、返戻すべき構成要件に回答しないことからも、施術者および患者に何らも不備はない。
以上のことから、このまま再申請することとした。
なお、健保組合の保険者判断として受診実績が無いことを理由に支給できないと判断されるのであれば、不備返戻ではなく「不支給決定処分」とすべきものだ。その場合は、被保険者宛てに「60日以内に審査請求ができる旨」の教示を明記した上で、不支給決定通知書により被保険者宛てに通知すべきものである。
このことは、当方組合員であるマッサージ師の了解を取り付けた上で再申請するものである。

                               
by ueda-takayuki | 2015-06-23 16:12

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