協会けんぽは民間組織だ。従来の政管健保の公務員がやっていた頃とは様変わりして、今や費用対効果・支給の適正化、無駄の削減、給付金の抑制を掲げ、ガンガンやってくる。それが評価されると仕事ができる者として昇給昇格につながる民間的人事査定を導入している。
全国健康保険協会が音頭をとりながら、各県毎にポイントを絞って療養費適正化(本音は抑制化)対策を講じるために、まずは療養費支給にあたっての文書照会事務をやっている。柔整については患者全員に対する負傷原因や施術部位の確認のための患者照会を実施している。マッサージについては往療料の必要性を主眼に、かつ、要介護度や麻痺の状態について、療養費請求内容とリンクさせる方策の確認、そして鍼灸については、主に同意医師に対して「なぜ鍼灸に同意したか。医師の所見はどうか。療養の給付はあったか(診療したか)、本当に再同意したのか?という照会文書を送りつけ、医師が“もう鍼灸には同意書を書かない”と言わせることを目的としている。
私も地元の協会けんぽの大阪支部に苦情を申し入れたが、協会けんぽは厚労省の通知上は問題がある照会と知っていても、確信犯として文書照会をやっている。
社団を中心に毅然とした申し入れを各県毎に実施していただきたい。また、社団外に置かれても、患者が保険で鍼灸マッサージを受けられるように、適宜、地元の協会けんぽとの交渉をしていただきたいと考えます。